今回は当たり前のルールかもしれませんが、なぜそうなのかを知ることによって、ルールの理解度も格段と高いものになります!
第420回 本句会 1位
花札の付き始めたり薬喰
【鑑賞】
冬に備える精を養うために、一泊旅行に出掛けその宿で猪鍋 (シシナベ = 薬喰 / 冬の季語) を皆で囲んだ。わいわいと食べる内になる程体はカッカとして来、エネルギーが充実してくるような気持ちがする。
腹も満たされてくる頃には、誰からともなく言い出して花札に興じることとなった。
『これは面白いことになったわい。』と思って進めていると、おいらに付きが回ってやたらといい手ができる。猪鍋の湯気が回って部屋も暑い、体も熱い、花札で頭もカッカして、どうにもこうにも面白い。ギトギトと獣めいた夜を過ごすこととなった。
五・七・五 のリズムで作ります
俳句は
五・七・五のリズム
で作ります。これは重要なことです。
はなふだの ー 五
つきはじめたり ー 七
くすりくい ー 五
日本語は「五音」「七音」で区切ったときに、良いリズムを持ちます。
まずはこの「五・七・五」に当てはめて俳句を作ることから始めましょう。
字余り
この「五・七・五」が
例えば「六・七・五」になったり
「五・八・五」になったりすることがあります。これを
字余り
と言います。しかし初心者にはお勧めできません。
最初は文字を「五・七・五」のリズムに収めることに努めます。← そう考えるとこれだけでも大変な言葉の修業ですよ @( ;∀;)@ ← なな猿登場 (笑)
字余りは避けましょう
字足らず
逆に「五・七・五」のところを、
「五・六・五」だとか
「五・七・四」だとかに詠んでしまうこともあります。これを
字足らず
といいます。
『字足らず』は『字余り』に比べ、そう頻繁に起こるものではありません。しかしこれも上記と同様に、
字足らずも避けましょう
まずは
「五・七・五」のリズムの良さを味わい表現することを意識しましょう
「季語」を詠み込む
季語は、『日本にある四季それぞれを表す4種類の定まった言葉の集合体のこと』を言います。
季語を詠み込みます
四季それぞれの違いを際立たせるのが俳句です。
それぞれの季節を明確に切り取るところに俳句の主目標があります。
春なら春の、夏なら夏の、その季節の独自性を表現するのが俳句です。
歳時記を読みましょう
季語は「歳時記」という本にまとめられています。
この「歳時記」を開くと、その季語の多さに圧倒されることでしょう。
また、今まで目にしたこともないような日本語に触れ、日本と言う風土についてどれほど無知であったかを思い知ることになるでしょう。← かくいう私もですよ~ @( ;∀;)@
歳時記を読むことによって、明日から周囲が違ったものに見えてくることは間違いありません。
歳時記を1冊手元に置きます
歳時記なしでは俳句は作れません。← さあ!お年玉で歳時記を買おう!
「薬喰」という季語の働き
さて冒頭の句の「薬喰」ですが、これは強烈な季語ですよね!
【鑑賞】にも記したように『猪鍋』のことです。
猪鍋のギトギト感が堪りませんよね。
「花札 (← どうせ賭博なんでしょ @(;・∀・)@?)」も、それで「付(き)」が回ってくることも、なんだか強烈な世界に突入しちゃっていますけれど、
いくら「花札」賭博をしようと、それで自分に「付(き)」が回って来ようと、季語がなければそれは、ただ単純にそれだけの事象で終わってしまうのです。
しかしそこに
【『季語』が入った場合】
本格的な冬を前にしてかっ喰らう猪の鍋「薬喰」が入ってくると、
俄然景色は脂ぎった趣をたたえ、「花札」にも熱気が加わり、全体が獣じみた雰囲気に覆われることになるのです。
『猪鍋』を喰った部屋で、その鍋の独特の匂いが漂っている中、猪の肉で腹を満たしている状態で花札に興じることによって、それはもう目を留めずにはいられない異様な光景が見えるようになるのです。そうなって初めて、この光景は面白くなるのです。
『季語』は俳句の中心となって、詠み込まれる物語や情景や心情を表現するものです。
最初は
自分に馴染みのある季語で詠んでみましょう
いや、それしかできない筈 …… @(||_||)@ 最初っから薬喰して花札しないで ……
先ずは五・七・五の中に季語を入れて詠んでみましょう。
その他何かお聞きになりたいことがありましたらお答えいたしますよ~♫
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